博士は整理整頓したい

博士@企業研究所が読んだもの・聞いたこと・普段やっていること、など雑多なことを整理整頓しています。

「推薦システム」について、雑誌と本の両方でバランスよく入門できた話

もふろう(id:dr-mofumofu)です。

今日はある技術トピックについて雑誌と本の両方を使ってバランスよく入門できた話をします。ある技術トピックとは、「推薦システム」と呼ばれるものです(AmazonNetflixで使われているオススメの商品・アイテムを表示する機能のことです)。趣味の一環で、これらの本を読む機械があっていろいろ調べましたが、結果的にはいろんな媒体が参考になりました。

ネット上の記事で勉強する(個別の知識を詰め込む)

もふろうが推薦システムについて最近調べ始めたきっかけの記事はこちらです。

もちろん学生のときに最低限のことは学んでいたのですが、実際の実装や最近の実装の雰囲気・実務などについてはさっぱりの状態でしたので、勉強になりました。

Webのいいところは、いろんな人が書いた最新の情報まで広くカバーできることだと思っています。QiitaやZennなど、それ単体では書籍になるほどまとまってない情報でも、後に書籍化されたり、最新の技術や具体的な実装にキャッチアップできることがありますね。日本語だけじゃなく英語でも似たようなサイトはあるかと思います。

こういった個別の事象や技術を学んでいくことで、具体的な知識を多く詰め込むことができました。また、ソースをコピペして実装することで動いて楽しいという副次的な効果も期待できます。

頭にいろんな情報が入ってきたので本で整理する(より抽象的な知識を詰め込み、再構成する)

簡単に手を動かしたあたりで、「何かいろんな情報を頭の中に入れたけど、うまく整理できていないな」という感覚がありました。雑多に情報収集をしていくと、こういうことになるときがありますね。上の記事の執筆者である風間さんを含めた風間さん・飯塚さん・松村さんの書籍が出るという噂を聞いたので、本をオライリー電子書籍として購入して、一度知識を整理することにしました。

細部の情報を事前に仕入れた状態で教科書的な本を読むと、知識がうまく整理されて再度勉強になるなと思います。細かい部分については知識を詰め込んでいたので、そんなに読むのが簡単でもないオライリーの本でもそこそこ短期間に読み終わり、より抽象的なレベルまで知識を補強することができました。著者らによる実装の公開されています。

これはもふろうの感想なのですが、書籍は全体的にかなりまとまって説明されていたと思いました。

一方で、書籍の具体的な手法実装やその差分によるところ(手法1の説明、手法2の説明、…)は若干散らかっているな(初心者にはとっつきにくいな)という印象を持ちました。そのため実際に手を動かして学習を補強した。とはいえ、実際にもふろうが手を動かす方でも若干ソースコードが散らかっているのかな、という感想を持ちました(これはもふろうのプログラムの知識レベルの影響もあります)。特にAIみたいな分野では難しいところだと思うのですが、いい感じの教科書やうまい説明を構成するのってって本当に大変だな思いました。

手を動かすために雑誌も併用する

いずれにしても公開されている実装をお借りして勉強し、一旦勉強を終えていました。

後日、しばらくして本屋をうろついていると、「レコメンドエンジン総実装」という記事が雑誌に載ることを知りました。普段雑誌を買うことはあまりない(置く場所がないので)のですが、せっかくなので購入して読んで見ることにしました。電子版か悩みましたが、ここは本当に珍しく紙版を買うことにしました。

こちらについては、似たことをやっているのですが雑誌版なので説明に使えるスペースがかなり限られていてコンパクトです。そのため「もしかしたら単純に手を動かすならこれぐらいの文書から入門してもいいのでは?」という気がしました。これには好みもありますが、書き捨てっぽい最低限のスクリプトから動作を確認していくタイプが合う人の場合には、雑誌もいいのかなと再認識しました。

ちなみに雑誌記事の著者である与謝さんのこちらのレポジトリへのリンクをここに張っておきます。

github.com

まとめ

個人のテック記事・ブログ、紙書籍や電子書籍、公式サイトのチュートリアルやドキュメントなど、いろんなドキュメントを読む機会がありますが、本にまとめて貰ったものが一番俯瞰して学習できる気がしました。一方で個別の記事や雑誌記事などコンパクトなドキュメントでもしっかり勉強になるレベルの高い記事がたくさんあるな、とも再認識できました。いろんな記事をまとめてくれる著者の方々に深く感謝したいです(購入した分しかお返しできていませんけどね…)。

余談ですが、より基礎向け(学部1・2年)の本も最近出版されているみたいです。